■個人住民税均等割額の改正
東日本大震災復興基本法に基づき、市や県で実施する防災事業に必要な財源を確保するた
めに、平成26年度から平成35年度までの10年間、臨時的に個人住民税(市・県民税)が引
き上げられます。
引き上げられる額は年税額で1,000円です(市民税500円、県民税500円)。
均等割額 | 平成25年度まで | 平成26年度から平成35年度まで (10年間) |
|||||
市民税(年額) | 3,000円 | 3,500円 | |||||
県民税(年額) | 1,500円 | 2,000円 | |||||
合 計(年額) | 4,500円 | 5,500円 |
■給与所得控除の改正(給与所得控除の上限設定)
給与収入額が1,500万円を超える場合の給与所得控除額について、245万円の定額とされ
ました。
給与収入額 | 給与所得控除額 | 給与所得控除額 | |||||
改正前 | 改正後 | ||||||
1,000万円超 1,500万円以下 | 給与収入額×5%+170万円 | 給与収入額×5%+170万円 | |||||
1,500万円超 | 245万円 |
■給与所得者の特定支出控除の改正
〈特定支出範囲の拡大〉
弁護士、公認会計士、税理士などの資格取得費、勤務必要経費【上限65万円】(図書費、衣服
費、交際費等)が特定支出に追加されました。
〈適用判定基準の見直し〉
適用判定の基準が給与所得控除額の総額から給与所得控除額の2分の1とされました。
■公的年金等所得者の寡婦(夫)控除に係る申告手続きの簡素化
平成26年度以降の個人住民税(市・県民税)より、公的年金等所得者が寡婦(夫)控除
を受けようとする場合、年金保険者(日本年金機構など)に提出する扶養控除申告書に
「寡婦(夫)」の記載がされていれば、個人住民税(市・県民税)申告書の提出が不要となり
ました。
(注1) 年金保険者に提出する扶養控除申告書に「寡婦(夫)」の記載を忘れたり、扶養
控除申告書を提出しなかった場合は「寡婦(夫)」控除は適用になりません。こ
のような場合、控除の適用にあたっては確定申告または個人住民税の申告が
必要です。
(注2) 扶養控除、障害者控除及び「寡婦(夫)」控除以外の控除(生命保険料控除や医
療費控除等)を受けようとする場合には確定申告または個人住民税の申告が必
要です。
■ふるさと寄附金制度の見直し
地方公共団体に寄附(ふるさと寄附)を行った場合、2,000円を超える部分について、原則として
所得税と個人住民税を合わせて全額が控除される仕組みとなっています。
(ただし、控除には一定の限度額があります)
平成25年度から国税で復興特別所得税が課税されることに伴い、平成26年度から平成50年
度までの個人住民税について、寄附金税額控除の算定に用いる所得税の税率に復興特別所
得税率(2.1%)を乗じて得た率を加算することとされました。
個人住民税におけるふるさと寄附金税額控除額=基本控除額(1)+特例控除額(2)
(1) 基本控除額=(寄附金額-2,000円)×10%
(2) 【改正前】 特例控除額=(寄附金額-2,000円)×(90%-所得税の適用税率)
【改正後】 特例控除額=(寄附金額-2,000円)×(90%-所得税の適用税率×1.021)
(注1) 控除対象となる寄附金額は、総所得金額等の30%が限度です。
(注2) 特例控除額は、個人住民税所得割額の1割が限度です。