髪の毛が抜ける脱毛症には、原因や症状によりさまざまな種類があります。
このうち成人男性によくみられ、思春期以降に額の生え際や頭頂部の髪が、どちらか一方、または双方から薄くなっていくのが、AGA(男性型脱毛症)です。
日本人男性の約30%(50代以降だと40 数%)がAGAだといわれ、遺伝と男性ホルモンが関係すると考えられています。
監修:東京医科大学皮膚科 主任教授 坪井良治
髪の毛1本1本には寿命があり、伸びては抜け、また新しく生えるという、成長期(2~6年)→退行期→休止期をくりかえしています(ヘアサイクル)。
一般的に男性ホルモン(テストステロン)は、骨・筋肉の発達を促し、髭や胸毛などの毛を濃くする方向に働きます。
しかし,前頭部や頭頂部などの髪の毛に対しては、逆に軟毛化・薄毛現象を引き起こします。
前頭部や頭頂部では、テストステロンがさらに活性の高いジヒドロテストステロン(DHT)に変換され、これがヘアサイクルの成長期を短くして、髪の毛が長く太く成長する前に抜けてしまうためです。
ただし、薄毛になっていても、うぶ毛は残っています。毛包が存在している限り、髪の毛は太く長く育つ可能性があります。決してあきらめる必要はありません。
日本皮膚科学会の脱毛症ガイドラインによると、AGAに対する治療法として推奨度A(行うよう強く勧める)と判定されたものがいくつかあります。
(1) フィナステリド内服 (2)デュタステリド内服 (3)ミノキシジル外用 の3つです。
このうち(1)と(2)はカウンセリングや医師の診察を受けてから医療機関で処方されます。
どちらもDHTの生成を阻害する作用があります。
(3)は薬局・薬店で購入できますが、作用機序に関しては十分に解明されていないようです。
髪の毛は約10万本あるといわれており、健康な人でも毎日50~100本が自然に抜け落ちます。
AGAは進行性です。
何もせずにほうっておくと髪の毛の数は減り続け、徐々に薄くなっていきます。
抜け毛が増えてきた、髪の毛が薄くなってきた、と感じられるようになったら、朝倉診療所では内服薬の処方を行っていますので、まずは無料のカウンセリングにお越しの上、ご相談ください。
朝倉診療所 医師 大坪正明