風疹にご用心

 

風疹と先天性風疹症候群 

 平成30年の夏頃に関東地方から始まった風疹の流行が、全国に広がっています。昨年一年間の報告者数は約3000人で、これは一昨年の約30倍です。

人口 100 万人あたりの報告数でみると、福岡県は東京都・千葉県・神奈川県に次いで多く、160人の患者がでています(平成29年は一人)。

その内訳は、10歳未満一人、10代 12人、20代 33人、30代 37人、40代 47人、50代 25人、60歳以上 5人で、男性118人、女性42人。即ち20代~50代の男性に多いという状況です。

 風疹は風疹ウィルスによる感染症で、飛沫(唾液のしぶき)などによって伝染しますが、感染力は麻疹(はしか)や水痘(水ぼうそう)ほどは強くありません。本来は子供の病気で、一度かかると、免疫ができて大部分の人は生涯風疹にかかることはありません。

主な症状は発疹・発熱およびリンパ節の腫れ(特に耳の後ろや後頭部)で、感染しても症状がでない人が15~30%います。基本的には予後良好な疾患ですが、稀に高熱が持続したり、血小板減少性紫斑病や急性脳炎などの合併症により、入院が必要になることもあります。

 一番問題なのは、妊娠20週頃までの妊婦が風疹ウイルスに感染すると、出生児が先天性風疹症候群を発症する可能性があることです。感染時期により重症度や症状は様々ですが、先天性心臓病(動脈管開存症が多い)や難聴・白内障などの先天異常、低出生体重、血小板減少性紫斑病、溶血性貧血、髄膜脳炎、精神運動発達遅滞などのリスクがあります。

 風疹の治療薬はありませんが、弱毒生ワクチンが予防に有効です。我が国では昭和52年8月~平成7年3月まで、中学生の女子のみが風疹ワクチン定期接種の対象でした。その後、対象者や接種回数が何度か変更され、現在はMR(麻疹・風疹)混合ワクチンを、1歳と小学校入学前1年間(6歳になる年度)の2回接種することになっています。

なお、昭和54年4月2日より前に生まれた男性、および昭和37年4月2日より前に生まれた女性は、接種の機会が一度もありませんでした。

先天性風疹症候群の発生を防ぐためには、妊婦への感染を防止することが重要で、妊娠出産年齢の女性及び妊婦の周囲の人のうち、風疹ウイルスに対する免疫がない人を減らす必要があります。免疫があるかどうかは血液検査でわかります。

風疹の抗体検査や風疹含有ワクチン接種に対する費用助成をしている自治体も増えていますが、福岡県では平成30年4月1日から平成31年3月31日までの限定で、風疹抗体検査を無料で受けられます。

その対象者は、福岡県内(福岡市・北九州市・久留米市及び大牟田市を除く)に住民票がある方で、過去に抗体検査を受けたことがない、又は、予防接種を受けていない、若しくは風疹にかかったことがない妊娠希望者。それから、妊娠希望者及び妊婦の配偶者ならびに同居者(親や子供など)も対象となります。 

ただし、妊娠希望者や妊婦が、抗体検査で抗体価が低いことが確認されている場合や検査未実施の場合に限ります。なお、妊婦はワクチン接種ができません。

 また、現在の風疹の感染拡大を防止する意味でも、昭和37年4月2日~昭和54年4月1日生まれの男性に関しては、抗体検査とワクチン接種の費用を原則無料にする、と昨年12月11日に厚生労働省から発表されました。こちらは今年の早い時期に実現すると思われます。

 文責:大坪(平成31年2月)

 

http://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/fushinkoutai-2018.html

http://www.pref.fukuoka.lg.jp/contents/huushin2018.html

https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ha/rubella.html

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