雨が多く、じめじめした日も続く様になってきました。
春から夏に移行する過程で雨が多くなり晴れる時間が少ないこの時期を梅の雨と書いて「つゆ」または「ばいう」と言います。
梅雨の語源はいくつかあり、(1)ちょうど梅が熟す頃の雨だから。(2)中国で梅に雨で梅雨と書いたので、それがそのまま伝わった。(3)カビを漢字でかくと「ばい」と読み、雨が降ってカビが生えやすいため、ばいうと呼んだなど諸説あるようです。
気候が暖かく、湿気が多くなる梅雨の時期から菌の増殖が活発になり食中毒が増える時期です。食肉に付着しやすいO-157やカンピロバクター、食肉のほか卵にも付着しやすいサルモネラ菌などの食中毒の発生件数が多くなります。食中毒の症状は主に腹痛や下痢、嘔吐や吐き気などがあります。
厚生労働省では食中毒菌を「つけない」「ふやさない」「やっつける」の食中毒予防三原則を掲げています。
「つけない」とは、食中毒の原因菌やウイルスを食べ物につけないようにするという意味です。こまめに手を洗い、包丁やまな板など肉や魚を切った調理器具は使用するごとに洗剤で洗いできるだけ殺菌するようにしましょう。
「ふやさない」とは、低温で保存するということです。肉や魚・野菜などは購入後速やかに冷蔵庫に入れてください。また冷蔵庫内の温度の上昇を防ぐためドアを頻繁に開けることや食品の詰め込み過ぎはやめましょう。
「やっつける」とは、ほとんどの細菌やウイルスは加熱によって死滅します。しっかり加熱して食べましょう。また使用した調理器具は洗って熱湯をかけるなどし殺菌しておくことも有効です。
多くの食中毒は1~2日後に起こることが多いですが、細菌の種類により食後30分~2、3時間の間におこったり、逆に1週間たってから起こる場合もあります。嘔吐や下痢など食中毒と思われる症状がみられた場合は、少量ずつ水分を取るなど、脱水に注意し、症状が続く場合は早めに医療機関に受診しましょう。