〇規制対象(特定建築材料)の種類と例
特定建築材料とは、吹付け石綿、石綿を含有する断熱材、石綿を含有する保温材、石綿を含有する耐被覆材、
石綿含有成形版等及び石綿含有仕上げ塗材のことで、建築材料の調整に際し、石綿を意図的に含有させたもの
または石綿の質量が当該建築材料における質量の0.1%を超えるものとされています。
レベル | 特定建築材料の種類 | 建築材料の具体例 |
Lv.1 |
吹付け石綿 |
・吹付け石綿 ・石綿含有吹付けロックウール(乾式・湿式) ・石綿含有ひる石吹付け材 ・石綿含有パーライト吹付け材 |
Lv.2 |
石綿を含有する断熱材 (吹付け石綿を除く) |
・屋根用折板裏断熱材 ・煙突用断熱材 |
Lv.2 |
石綿を含有する保温材 (吹付け石綿を除く) |
・石綿保温材 ・石綿含有けいそう土保温材 ・石綿含有パーライト保温材 ・石綿含有ケイ酸カルシウム保温材 ・石綿含有ひる石保温材 ・石綿含有水練り保温材 |
Lv.2 |
石綿を含有する耐火被覆材 (吹付け石綿を除く) |
・石綿含有耐火被覆材 ・石綿含有ケイ酸カルシウム板第2種 |
Lv.3 | 石綿含有成形板等 |
・石綿含有成形板 ・石綿含有ケイ酸カルシウム板第1種 ・石綿含有セメント管 ・押出成形品 |
塗材 | 石綿を含有する仕上塗材 | ・石綿含有建築用仕上塗材 |
〇作業基準について
石綿の飛散防止のため、以下の作業基準を順守してください。
特定粉じん排出等作業の種類 |
作業基準 | ||
1
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解体作業のうち、吹付け石綿及び石綿含有断熱材等を除去する作業 (2または5に揚げるものを除く) |
イ
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特定建設材料の除去を行う場所(以下「作業場)をほかの場所から隔離すること。隔離に当たっては、作業場の出入口に前室を設置すること。 |
ロ | 作業場及び前室を負圧に保ち、作業場及び前室の排気に日本産業規格Z8122に定めるHEPAフィルタを付けた集じん・排気装置を使用すること。 | ||
ハ | イの規定により隔離を行った作業場において初めて特定建築材料の除去を行う日の当該除去の開始前に、使用する集じん・排気装置が正常に稼働することを使用する場所において確認し、異常が認められた場合は、集じん・排気装置の補修その他の必要な措置を講ずること。 | ||
二 |
特定建築材料の除去を行う日の当該除去の開始前及び中断時に、作業場及び前室が負圧に保たれていることを確認し、異常が認められた場合は、集じん・排気装置の補修その他の必要な措置を講ずること。 |
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ホ | 除去する特定建築材料を薬液等により湿潤化すること。 | ||
ヘ | イの規定により隔離を行った作業場において初めて特定建築材料の除去を行う日の当該除去の開始後速やかに、及び特定建築材料の除去を行う日の当該除去の開始後に集じん・排気装置を使用する場所を変更した場合、集じん・排気装置に付けたフィルタを交換した場合その他必要がある場合に随時、使用する集じん・排気装置の排気口において、粉じんを迅速に測定できる機器を用いることにより集じん・排気装置が正常に稼働することを確認し、異常が認められた場合は、直ちに当該除去を中止し、集じん・排気措置の補修その他の必要な措置を講ずること。 | ||
ト | 特定建材材料の除去後、作業場の隔離をとくに当たっては、特定建築材料を除去した部分に特定粉じんの飛散を抑制するための薬液等を散布するとともに作業場内の清掃その他の特定粉じんの処理を行った上で、特定粉じんが大気中へ排出され、または飛散する恐れがないことを確認すること。 | ||
2 |
解体作業のうち、石綿含有断熱材等を除去する作業であって、 特定建設材料をかき落とし、切断または破砕以外の方法で除去するもの(5に揚げるものを除く。) |
イ | 特定建設材料の除去を行う部分の周辺を事前に養生すること。 |
ロ | 除去する特定建設材料を薬液等により湿潤化すること。 | ||
ハ | 特定建築材料の除去後、養生を解くに当たっては、特定建築材料を除去した部分に特定粉じんの飛散を抑制するための薬液等を散布するとともに作業場内の清掃その他の粉じんの処理を行うこと。 | ||
3 | 解体作業または改造・補修作業のうち、石綿を含有する仕上塗材を除去する作業(5に揚げるものを除く。) |
イ |
特定建築材料を切断、破砕等することなくそのまま建築物等から取り外すこと。 |
ロ |
電気グラインダーその他の電動工具を用いて特定建築材料を除去するときは、次に掲げる措置を講ずること。 (1)特定建築材料の除去を行う部分の周辺を事前に養生すること。 (2)除去する特定建築材料を薬液等により湿潤化すること。 |
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ハ | 特定建築材料の除去後、作業場内の特定粉じんを清掃すること。この場合において、養生を行ったときは、当該養生を解くに当たって、作業場の清掃その他の粉じんの処理を行うこと。 | ||
4 | 解体作業または改造・補修作業のうち、石綿を含有する成形板その他の建築材料(吹付け石綿、石綿含有断熱材等及び石綿を含有する仕上げ塗材を除く。)を除去する作業(1~3及び5に揚げるものを除く。) | イ | 特定建築材料を切断、破砕することなくそのまま建築物等から取り外すこと。 |
ロ | イの方法により特定建築材料(ハに規定するものを除く。)を除去することが技術上著しく困難なときまたは令第3条の4項第二号に掲げる作業に該当するものとして行う作業の性質上適さないときは、除去する特定建設材料を薬液等により湿潤化すること。 | ||
ハ |
石綿含有成形板等のうち、特定粉じんを比較的多量に発生し、または飛散させる原因となるものとして環境大臣が定めるものにあっては、イの方法により除去することが技術上著しく困難なときまたは令第3条の4の第二号に掲げる作業に該当するものとして行う作業の性質上適さないときは、次に掲げる措置を講ずること。 (1)特定建築材料の除去を行う部分の周辺を事前に養生すること。 (2)除去する特定建築材料を薬液等により湿潤化すること。 |
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二 | 特定建設材料の除去後、作業場内の特定粉じんを清掃すること。この場合において、養生を行ったときは、当該養生を解くに当たって、作業場内の清掃その他の特定粉じんの処理を行うこと。 | ||
5 | 解体作業のうち、人が立ち入ることが危険な状態の建築物等を解体する作業その他の建築物等の解体に当たりあらかじめ特定建築材料を除去することが著しく困難な作業 | 作業の対象となる建築物等に散水するか、またはこれと同等以上の効果を有する措置を講ずること。 | |
6 | 改造・補修作業のうち、吹付け石綿及び石綿含有断熱材等に係る作業 | イ | 特定建築材料をかき落とし、切断または破砕により除去する場合は1のイからトまで揚げる事項を遵守することとし、これら以外の方法で除去する場合は2のイからハまでに揚げる事項を遵守すること。 |
ロ | 特定建築材料の囲い込み等を行うに当たっては、当該特定建築材料の劣化状態及び下地との接着状態を確認し、劣化が著しい場合または下地との接着が不良な場合は当該特定建築材料を除去すること。 | ||
ハ | 吹付け石綿の囲い込みもしくは石綿含有断熱材等の囲い込み等(これらの建築材料の切断、破砕等を伴うものに限る。)を行う場合または吹付け石綿の封じ込めを行う場合は、1のイからトまでの規定を準用する。この場合において、「除去する」とあるのは「囲い込み等を行う」と、「除去」とあるのは「囲い込み等」と読み替えるものとする。 |